古いものでも大事にしたい

鏡の修理を依頼されました。

もともとはデータベースや映像制作がメインだった業務内容も、6年前から物販をするようになってだんだんと変わってきました。商品を扱うようになって、扱う商品関連の問い合せや依頼が増えてくるようになったからです。

先日はいつもお世話になっている労務士の先生の事務所から、大事にしていた手鏡を割ってしまったので何とかして欲しいという依頼が舞い込みました。

鏡はいろいろ売ってます。大きいのから小さいの、姿見からコンパクトミラー、風水八角ミラーまで多種多様。でも修理するとなれば私の手には負えません。多少のやり取りのあと、取りあえず知り合いのメーカーの社長に頼み込んで、現物を送ってもらうということになりました。

そろそろ現物が届いたかな〜というタイミングを見計らってメーカーへ電話。割れた部分だけ取り除いて新しい鏡にしてもらえばなんとかなるだろう、と思っていたのですが、どうやらそう簡単にはいかないとのこと。ちょうど仕事の絡みもあったので、現物を確認しに行きました。

思い入れのある品物は金額ではなくて・・・

それがこの手鏡です。メーカーの社長いわく、昔はこのタイプの手鏡はたくさん作られていたものだったようですが、今はすでにこのタイプを作っているところは知らないとのこと。

鏡の割れた部分を取り除くにはまず、鏡を取り囲んで留めている金属のフレームを取り外さなければならず、その際にこの手鏡の裏側にある彫刻部分を傷つけてしまいそうなので、扱いが非常に難しいようでした。

それからメーカーの社長と2人で、あーでもない、こーでもないと修理方法を検討すること小一時間。

結局フレームを外さずに割れた鏡だけを取り除いてそれと同じ大きさの鏡を作り、それを粘着テープで固定して修理することに。

お客さんに了解を取ったのですが、同じ大きさの鏡と行ってもただの丸とか四角の形状でないのでこれも簡単には行かず、結構な費用がかかりそうな予感。

どう考えても新しいものを買った方が安くつくのですが、思い入れのある鏡なのでできるなら何とかしたいという要望だったので、上記の方法で作業をお願いしました。

私自身もいい勉強をさせて戴きました

最初に依頼の電話を受けてからかれこれ1ヶ月もかかってしまいましたが、無事に手鏡の修理が完了して手元に戻ってきました。

写真の撮り方がイマイチでわかりにくいのですが、結構な金額がかかってしまったので鏡の部分だけナピュアミラーにさせてもらいました。

割れた鏡自体はもう数十年前に良く使用されていた手法とのことで、メーカーの社長が感慨深げだったのが印象に残っています。

メーカーの社長から預かったその足でお客さんに届けてお使い完了です。手間ひまはかかりましたがいい勉強になりました。

時代の変化とともに変えていかざるを得ないものもいっぱいあるのですが、変えずに残していきたいものもあります。

この鏡の歴史が一体いつから始まったのかはわかりませんが、思い入れのあるものはできれば残しておきたいと思う気持ちはみんな同じです。以前と全く同じ形ではなくなりましたが、それに多少でも貢献できてよかったなと思いました。

そしてできることならば、この先も思い入れ、思い出のある商品がこのまま変わらずに残っていって欲しいな、と思った次第でした。

 

2010年5月2日

谷口真悟

 

 

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